三菱鉛筆(数原滋彦社長)は、2月29日ドイツの有力筆記具メーカー、C. Josef Lamy GmbH(ラミー社)の全持分を取得し、連結子会社化することで同社と合意した。
三菱鉛筆は長期ビジョンに基づく中期経営計画2022-2024において、「筆記具事業のグローバル化」を重点方針の一つとして設定し、特に欧州市場におけるシェアは重要な事業戦略の一つであることからラミー社を傘下に収めることで、さらなる販売体制の強化を目指す。
また三菱鉛筆とラミー社がそれぞれ保有する商品ラインアップは、カテゴリーや価格帯において重複が少ないため、このメリットを最大限生かし、欧州市場のみならず、北米、日本、アジアをはじめとする各市場でも、両社の保有する販路を活用することでグローバルでの販売強化が達成できると判断した。
例えば同社は万年筆製造をしていないが、今回ラミー社が有する万年筆ペン先の金属加工技術を獲得することになり、総合筆記具メーカーとしてのラインナップの拡大にもつながる。
ラミー社は1930年にハイデルベルクで創業し、クリエイティブな層を中心にデザイン力や技術力で高い評価を受けている。中価格帯~高価格帯の製品ラインナップを得意とするほか、高価格帯のブランディングやマーケティングに優れており、日本でも多くの愛好家に支持されている。本社はハイデルベルク。連結売上高は121億1600万円(2023年12月期、ユーロ159円換算)。
三菱鉛筆は、1887年(明治20年)に創業し、日本で初めて鉛筆の工業生産化に成功して以来、「最高の品質こそ、最大のサービス」を社是として、高品質で高付加価値な筆記具を開発し、特に国内の中心に事業を展開してきたが、直近では海外売上高の構成比が50%を超えるなど、筆記具事業のグローバル化を進めている。連結売上高は748億100万円(2023年12月期)。
文具と事務機のポータルサイト・株式会社ニチマ:文具の業界はあなたのライフ&ワークスタイルを支えています。
ホーム > ニュース
ニュース
2024年02月29日