世界の関係者が注目したアメリカの文具オフィス用品業界の合併劇、ステイプルズとオフィス・デポの買収合併はなくなった。
5月10日、連邦判事がFTC(連邦取引委員会)の合併阻止の訴えを暫定的に認めたことにより、ステイプルズは株主および関係者全てにとって、合併契約解消が妥当であると判断した。5月16日に正式に契約を解消し、オフィス・デポに解消金の2億5千万ドル(270億円)を支払う。また合併のために5億5千万ドル(600億円)で、コントラクトビジネスアカウントを大手卸業者エセンダント(旧ユナイテッドステイショナー)に売却する契約も解消する。
今回訴えを処理した連邦法廷の担当、サリバン判事は、FTCの両社の合併はオフィスコントラクト(納品ビジネス)において競争を損なうという主張にある程度の信憑性があるとの意見を述べ、11日に文書で公表すると語った。
これにより取引時間終了後のオフィス・デポの株価は26%、ステイプルズは10%下がった(ロイター通信)。
ステイプルズのサージェントCEOは以前から、法廷の判断がFTCの主張を認めるのであれば、その時点でオフィス・デポとの合併はあきらめると語っていた。今回の判決を受けて、同氏は「判決は非常に残念だが、今後は自社の戦略を明確にして先に進もう」と話した。
また、オフィス・デポのスミスCEOもコメントを発表、ステイプルズとの合併を阻止するFTCの要求を認める判決を尊重する一方、「非常に残念で、この合併がすべての顧客にとって有益であると強く信じていた」と語った。
上告はせずに5月16日付けでステイプルズとの合併契約を解消した後、自社ビジネスを改めて活性化するため、投資家コンファレンスで将来へ向かって進む戦略を話し合う予定である。
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2016年05月12日
合併を正式に否認 ステイプルズとオフィス・デポ 米オフィススーパー
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