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2025年08月19日

キングジム、“日常に溶け込む防災”で新市場を開拓へ 防災用品ブランド「KOKOBO」立ち上げ、売上は600%成長

防災アドバイザーの高荷智也氏(左)と、キングジム柘植史織氏によるトークセッション

屋根が開く防災テントなどを体験

 キングジムは、近年高まる防災意識に対応し、防災用品の開発体制を大幅に強化。新たに立ち上げた防災ブランド「KOKOBO(ココボ)」を軸に、“日常に溶け込む防災”という独自の切り口で市場拡大を目指している。

 8月19日赤坂で「キングジム 防災新ブランド「KOKOBO」体験会」を開き、新製品の「縦横使える防災テント」、「屋根が開く防災テント」、「自動で膨らむ防災マット」を10月10日、「災害トイレセット(100回分)」を8月27日に発売する。

 防災用品分野への参入は2007年、社内の新カテゴリー開発プロジェクトから始まった。当時、防災市場の成長に着目し、同社が得意とするオフィス課題解決と防災を組み合わせた商品開発を模索。翌2008年8月には初の製品「帰宅支援セット」を発売し、その後も現場の声を重視しながら20品目以上を展開。2020〜2025年度で売上が約600%増と著しい成長を遂げている。

 製品開発には防災士資格を持つ社員が多数関与しており、社内資格者は40名を超え、全社員の1割に達するという。

 体験会では、備え・防災アドバイザーの高荷智也氏と、キングジム開発本部ライフグッズ開発部ステーショナリー・防災課の柘植史織氏によるトークセッションが行われた。

 高荷氏は「フェーズフリー防災への関心が高まっている。防災用品はしまうのではなく、見える場所に置くことが大切。ココボはその点で最適だ」と話した。

 また防災製品の新モデルも披露された。

 縦置き・横置きに対応した「縦横使える防災テント」、屋根が開閉可能な「屋根が開く防災テント」、自動膨張式の「自動で膨らむ防災マット」、A4サイズで収納可能な「災害トイレセット(100回分)」など、実用性と省スペース性を兼ね備えたラインアップが特徴だ。

 柘植氏は「ブランド名のココボには、『ここにぴったり』『個々が使える』『ここぞという時に役に立つ』、という仕事や暮らしを伝える3つのココに加え、あったら安心、そなえて安心というこころの『ここ』の想いを込めました。何を備えたらいいかわからないという方にも、手にしたその日から防災が日常の一部となるような、身近で続けやすい防災用品をお届けします」と話した。

 キングジムが実施した「企業の防災意識調査」によると、防災備蓄率は約8割も、実際に使えるかの不安を感じている企業は約6割で、企業が理想とする防災備蓄の条件は「使いやすさ・省スペース・簡単管理」だという。

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