ゼブラ(石川太郎社長)は、明治およびヘミセルロースと共同で、チョコレート製造過程で発生する「カカオハスク(カカオ種皮)」活用のカカオバイオプラスチックを使用したジェルボールペン「サラサクリップ」を開発した。
また、このサラサクリップが、アップサイクルと環境配慮、アフリカと連携した技術であることが評価され、8月20日から横浜市で開催された「第9回アフリカ会議(TICAD9)」の記念品として採用された。
今後このサラサクリップは明治が進める「メイジ・カカオ・サポート」に関するイベント等で配布され、一般向け販売は予定しない。
ゼブラは1997年から本体に再生プラスチックを使用したボールペンを展開し、2023年には業界で初めて、サトウキビ由来のバイオマスプラスチックを替芯に用いた「バイオチューブ」を開発した。
石油由来樹脂の枯渇を懸念し、環境負荷の少ない素材や再生可能資源を活用した開発に取り組んでいる。今回、明治が推進するカカオ農家支援活動「メイジ・カカオ・サポート」に賛同し、ヘミセルロースの技術協力を得て、ゼブラ初のカカオハスク活用バイオプラスチックを使用した「サラサクリップ」を開発した。
チョコレートの製造では、カカオの実のうち使用されるのは全体の約3割に過ぎず、残る部位は飼料や燃料などに利用されていた。今回カカオの未活用部分の1つであるカカオハスクをヘミセルロース独自の技術で樹脂化、ゼブラはその樹脂を使用し「サラサクリップ」を製造した。
当初は、熱に弱いカカオハスクの加工が難しく、部品の形にもならない状態だったが、樹脂の配合量や、組み合わせる材料の種類を変えながら何度も試作を重ね、約2年をかけてボディの本体上軸、クリップ、ノック部分の製造に成功し、今回の商品を実現させた。従来品と同等の品質を保ちつつ、ボディからはカカオの香ばしい香りも楽しめる。
ゼブラは未活用部位を筆記具にアップサイクルすることでカカオ農家の支援に役立てることを目指す。
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