広域文具流通のエコール流通グループ(ERG、一ノ瀬巌社長)の第102回春の大見本市が、1月15日、16日の2日間(午前9時~午後5時)、東京都大田区の東京流通センター第1と第2の展示場で開催され、会期中4000人を超える来場者で賑わった。
売上額は68億7400万円だった。目標額69億8000万円には届かなかったものの、前年比103.4%だった。
各社は春の需要期を見据えた年末から春にかけて発売する新製品や人気商品を訴求し、文具業界の見本市としては最大規模となる45都道府県から会社数1893社(前回比103社増)、店舗数2506店(同286店増)の計4153人(同153人増)が来場し、来場店舗数は過去最高だった100回記念大見本市(2496店)を更新し、最高記録となった。
15日午前8時35分からの開会式で一ノ瀬社長は「前回101回秋の大見本市から会場が変わり、また集計システムを導入したが大きなトラブルはなく、総じて買い物し易かったとの感想があり、エコール見本市過去最高の売上を達成できた。初めての会場だったので、いろいろな結果分析も行なった。例えば売上増加率をブース毎に色分けして分析してみたが、ホールによる違いや入口近くか奥かによる差は出ていないことが確認できた。場所よりも新製品の有無や見せ方や説明の違いが売上高に影響していると考えられる。販売店は自店にあった商品を探しに来るだけでなく、その見せ方や説明の仕方も併せて勉強に来場されるので、この2日間しっかりとフォローをお願いする。前回同様、臨機応変に振る舞いつつ、これまで販売店、出展社とエコール各社が協力して築き上げた真剣勝負の展示会という良き伝統を大切に守りつつ、共に新たなステージで成長したいと考える」と結んだ。
会場では「革新!前進!歩みだそう 共に新たなステージへ!」をメインテーマに、144社が出展。
浜松町館の建て替えに伴い、前回から会場を流通センターに移し、出展スペースが前会場よりも2割増えたことで、より大規模な展示内容になったブースが多かった。
会場変更して2回目の開催となり、来場者も会場に慣れた様子で、事前に回りたいブースをチェックしたり、午前中は空いているA・Bホールを先に回るなど、工夫して巡回。
初日午前中から各ブースで新商品説明に聞き入る販売店の真剣な表情が見られ、各社営業担当者のよる積極的な声かけが行われ、出展社による受注額伸長の意欲がうかがえた。
ブースで展開されたPOPも前回よりもさらに目立っていた。また、来場者には見どころマップが配られ、スムーズな仕入機会の場を側面から支援した。
このうちゼブラでは昨年大ヒットしたデルガードの新製品「デルガードタイプLx」をブース前面で訴求した。またキングジムは、スタイリッシュな机上整理用品シリーズ「カラーユニッツ」や話題のモバイルPC「ポータブック」を出品し、来場者が関心を寄せた。合併して新社名となったハピラも旧スガタ製品を中心に、来場者に新会社を紹介した。
見本市集計システムについては、事前にアナウンスすることで、特に大きなブースで集計作業専門の社員を配置し、受注入力時間を短くする取り組みを行った。
イベント館のテーマは「見つけよう、新たな商材、新たな情報!」Newステージへの第一歩!!」で、数々の提案で販売店の新たな気づきの場となった。
会場は、セミナーと展示を柱に構成。セミナーでは、本当に必要なマイナンバー対策(収集編と保管編)やエコールPOSならできることなど5本を用意。展示では、マイナンバー対策商品などのマイナンバー関連やボディケア体験、快適オフィス体験、こんな商品も扱っているんだ、新学期チラシ、店舗提案、エコールPOS提案など多彩なメニューを用意。
特に店舗提案の3通りのLED欄下照明を使った大がかりなモデルゴンドラ比較は、スペース拡大ならでは仕掛けといえ、新会場の効果を発揮した。
受付前方に設置した「エコールおすすめ品」、「グッドデザイン商品」では、棚を撮影するなど、来場者の関心が高かった。
また、ショートセミナー(1日10回)にはのべ172人が聴講。特に文具王こと高畑正幸氏のセミナー「ノート市場とアクセスノートブック」はのべ聴講者71人と好評だった。
販売店のやる気を引き出すと好評のワークショップは、14日に商業施設視察「地域有力店の新店舗とさいたま副都心のコクーンシティの新業態店」として、上野文具モラージュ菖蒲店、コクーンシティ、大宮氷川神社を訪れ、62名が参加。15日には「田舎のエンターテイメント文具店~ホリタ文具は、あなたの毎日をわワクワクさせます!~」と題して、福井県坂井市で300坪の大型文具専門店を出店した、ホリタ文具堀田社長の講演会が行われ、133名が出席した。
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2016年01月17日
売上額3.4%増の68億7400万 ブースが大型化 エコール春の大見本市
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