コクヨ（黒田英邦社長）は、2025年12月4日開催の取締役会で、ベトナムの文具販売業者であるThien Long Group Corporation（TLG社）の普通株式を取得し子会社化することを決議した。

　コクヨが取引の実行のために設立する特別目的会社を通じて行う予定で、連結子会社化は2026年11月を見込む。

　同社は「第4次中期経営計画Unite for Growth 2027」でのステーショナリー事業において、変化する学習環境と多様化する学生のニーズに応え、提供価値の中心を「まなびかた」に据えたCampusブランド戦略をグローバルに推進し、2030年にはアジアステーショナリー事業No.1となることを目標としている。

　この目標達成に向けて、ベトナムのトップ文具製造・販売業者として強固な事業基盤を有するTLG社グループのTLG社の株式を取得し子会社化する。

　TLG社は1981年にボールペン製造事業を開始し、筆記具を中心とした文具の製造・販売を専門としている。

　同社は、ベトナム筆記具市場において高いシェアを有し、高い商品開発力と生産及び調達能力を持つとともに、ベトナム国内のみならずASEAN地域において強固な販売網を有している。

　TLG社をコクヨグループに迎える最大の目的は、ステーショナリー事業のグローバル展開を加速させるための、強固な筆記具事業基盤を獲得することにある。

　TLG社の高い商品開発力と優れた原価競争力を実現する生産及び調達能力に、コクヨの強みである商品企画力やマーケティングノウハウを融合させることで、両社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上を促す。

　コクヨは成長著しいASEAN市場を日本、中国、インドに次ぐ第4の柱として確立し、事業展開を加速させる。

　TLG社の連結売上高は224億1200万円、連結営業利益は32億7100万円（2024年12月期、円換算）。