「第34回日本文具大賞2025」(主催RX Japan)のグランプリが7月2日発表され、機能部門優秀賞のコクヨ「ハサミ<サクサ>(グルーレス刃)」が栄誉に輝いた。
グランプリは、東京ビッグサイトで開催中の総合見本市「ライフスタイル Week【夏】」内の専門展「第36回国際文具・紙製品展 夏」(ISOT 夏)会場特設コーナーで行われた表彰式で発表された。
グランプリを受賞したコクヨの中津康宏さんは、「今回の製品は、左利きである私自身が長年感じてきた不便をきっかけに開発しました。左利きの人間は、実は世の中の多くの道具を無理やり右利き用に使って生きています。そうした中で、『何か解決できる方法はないか』と考え、今回のプロジェクトに取り組みました。製品に採用した『傾斜インサート』構造は、左右どちらの手でも使いやすい新しい仕組みです。開発にあたっては、左利きの方はもちろん、右利きだけれど力が入りにくい方など、さまざまなユーザーとワークショップを重ねて試作を繰り返しました。1年かけて本当に苦労しながら形にしたので、こうして評価していただけたことを大変光栄に思っています。今後も、多様な方にとって使いやすい文具を届けられるよう、ものづくりに励んでまいります。本当にありがとうございました。」と挨拶した。
「ハサミ〈サクサ〉」は、刃をハンドルに対して傾ける業界初の「傾斜インサート」構造と軽い切れ味の「ハイブリッドアーチ刃」で、左右どちらの手でも薄いビニールから厚紙まで軽い力で切ることができるハサミ。多様な特性を持つユーザーとの対話とワークショップによるインクルーシブなものづくり手法「HOWS DESIGN」で開発した。薄いものから厚いものまでしっかり切れる「スタンダード刃」、テープを切ってもベタつきにくい「グルーレス刃」、のりの汚れとサビに強い「フッ素・グルーレス刃」、耐久性が高い「チタン・グルーレス刃」のスタンダード刃からチタン・グルーレス刃まで4種12SKUをラインアップするリニューアルモデル。
なお今年から、推し活やインバウンド需要、Z世代のコミュニケーションなど、従来の「機能部門」「デザイン部門」「サステナブル部門」に収まらない最新潮流を評価する「トレンド部門」が新設された。
次回の「第37回国際文具・紙製品展 夏」(ISOT夏)は2026年6月24日(水)~26日(金)東京ビッグサイトで予定されている。(E)
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2025年07月02日