ホワイトボード、チョークなどを製造する馬印(名古屋市、加藤泰稔社長)はSDGsに取り組む一環として、廃棄チョークのアップサイクル(創造的再利用)に取り組んでいる。6月3日~5日に開催されたオフィス家具の国際見本市「オルガテック東京2025」でも紹介された。
同社によると、チョーク製造時に出るガラと呼ばれる端材が年間約9トン排出されるという。従来はその半分を廃棄していた。
「しかし、持続可能な社会への意識が高まる中で、廃棄ロスを新たな素材に再生できないかの検討を始めた」(特販営業部三宅剛実部長)。
そして2024年6月から、従来廃棄していた廃材を15cm定規や防災用のホイッスル(試作品)へとアップサイクルする取り組みを開始した。
アップサイクルの工程は3つある。
最初の造粒工程では、製造時に出た廃棄チョークは乾燥され、微粉砕の後にABSペレットと混ぜ合わされ、その後協力工場の力も借りながら成形工程、印刷工程の後に再生される仕組みだ。
「アップサイクルにあたり、強度を保つためにチョーク製造の廃材(硫酸カルシウム)とABSの配合比率には苦心した。何度も試行錯誤を重ねて、最終的に廃材30%の配合比にこぎつけた」(三宅部長)。
現在はノベルティ商材として配布するが、今後商品化も検討する。最終的には同社の主力製品であるホワイトボードの部材としても再活用したい考えだ。
なお、馬印はオルガテック出展にあたり前回から1小間増やして6小間で展開。ペグヴィシリーズ、UDアクティブパネルシリーズ、薄型壁面ホワイトボードなどを出展し多数の集客があった。
馬印は1896年に名古屋市で学校用チョークの製造および販売で創立。2026年に創業130周年を迎え、26年のオルガテック東京にも出展する予定だ。
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2025年06月15日
来年130周年の馬印 チョーク製造で出る廃棄ロスを定規にアップサイクル オルガテックで紹介
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