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2017年01月06日

市場規模1%増の4598億円 2015年度文具事務用品 矢野経済調査

 矢野経済研究所(東京都中野区)は、1月6日、「文具・事務用品市場に関する調査結果 2016」結果(2015年度対象)を発表した。調査は2016年10月~12月に文具・事務用品関連事業者等を対象に行なった。

 2015年度の国内文具・事務用品市場規模はメーカー出荷金額ベースで、前年度比1.0%増の4598億円だった。文具・事務用品市場は、2012年度以降、個人向け需要に対応したヒット商品が創出された筆記具分野が大きく拡大し、市場規模全体を底上げしている。2015年度は、筆記具が引き続き伸長したことに加え、事務用品分野もプラス成長となり、全体市場規模は微増で推移した。

 同年度を分野別に見ると、筆記具が前年度比4.0%増の965億円、紙製品が同0.6%減の1630億円、事務用品が同1.0%増の2003億円だった。

 筆記具は、水性ボールペンのヒット商品が市場拡大を牽引し 2012年度以降プラス成長を継続させている。2015年度においては、水性マーカーが横ばい推移となったものの、それ以外の6品目は全て前年度を上回る規模で推移した。

 紙製品は、当該分野で5割以上の構成比を有する封筒が国勢調査やマイナンバー制度による需要拡大があり、前年度並みを維持した。一方、手帳やノートは、これまで個人向け需要が好調で市場を伸ばしていたが、近年はやや頭打ちとなっている。2015年度の手帳市場は引き続き増加したものの、ノート市場は前年度比微減だった。

 事務用品は、調査対象12品目のうち、半数の6品目が前年度を上回った。市場規模が前年度を上回ったのは、粘着テープ、ラベル類、電子文具、ファイル類、事務用のり、カッターであり、法人向け需要が回復基調で推移したことや、個人向け需要では女性を中心に手帳やノートをデコレーションすることが流行したことで、デザインテープ類やふせん類、テープのり、電子文具などの関連商品が増加した。

 一方、注目すべき品目別動向では万年筆市場が大幅に拡大した。

 2015年度の国内万年筆市場規模はメーカー出荷金額ベースで、前年度比19.1%増の46億8000万円となった。エントリーユーザー向けの低価格モデルによって、ユーザー層のすそ野が拡大していることに加え、かつての万年筆ユーザーである中高年男性の回帰も見られており、2012年度以降市場は拡大基調に転じている。また、中高価格帯の万年筆を中心として、訪日外国人客のインバウンド消費も追い風となっている。

 また、鉛筆市場は、大人向けの塗り絵ブームで多色セット色鉛筆の需要が急拡大。2015年度の国内鉛筆市場規模はメーカー出荷金額ベースで、前年度比18.0%増の82億円だった。同年度は、大人向けの塗り絵(コロリアージュ)ブームによって、多色セット色鉛筆の需要が急拡大し、商品の供給が追いつかないほどの好調な販売状況で推移したことが、国内の鉛筆市場拡大を牽引した。

 同調査における文具・事務用品とは、筆記具(鉛筆、万年筆、油性ボールペン、水性ボールペン、シャープペンシル、油性マーカー、水性マーカー)、紙製品(ノート、学習帳、手帳類、封筒、アルバム、ルーズリーフ、レポート用紙)、事務用品(ファイル類、粘着テープ、印章類、ラベル類、事務用のり、修正用品、カッター、ステープラー、消しゴム、文具はさみ、電子文具〔ラベルライター他〕、電子辞書)の 3分野26品目を対象とする。なお、水性ボールペンにはゲルインキボールペンを含む。

「文具・事務用品マーケティング総覧2016年版」(発刊日:2016年12月26日)は、A4判421頁。定価110,000 円(税別)。

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