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2013年08月05日

エムディーエスが業績発表と経営方針発表 100億の大台視野に入れる

「あなたの会社のマーケティング戦略は?」と問いかける鷲見社長

 パーソナル文具に特化した文具卸、エムディーエス(東京都墨田区、鷲見孝社長)は、8月1日午後2時から、東京港区のホテルで業績報告会を行い、メーカー、金融機関、プレスなど112社130名が出席。前期売上高99億3000万円を発表し、今期は100億の大台を目指す。

 報告会は、前期(15期)決算数字、主要トピックスの振り返りと、同社を取り巻く環境とMDSの7つの取り組み、今期の業績見込みについてプレゼンを行った。

 鷲見社長は「当社は昨年、MDSビジョン『新しい売場を創り出すトレーディングカンパニー』を策定し、邁進している。まず売上高が順調に推移しており、6月末決算は前年同期比5.5%増の99億3000万円(予算比101.5%)、経常利益は大阪商品センター、関西支店移転に6000万の投資により、同31.4%減の5000万円(予算比87.8%)だった。売上高は7月度も前年比6%増で推移している」と前期業績を振り返った。

 同社の現状分析を「売上は伸長、返品率は改善傾向の一方で、粗利益率は低下傾向、経費は増加傾向」と述べ、MDSが目指すものとして、「前期では粗利益率改善に努め、メーカーとの協働で生まれた商品群が寄与した」と、メーカーとの粗利益率向上に繋げた事例を紹介し、生産性の向上に注力するとした。

 16期に向けて外部環境では、「パーソナル文具は上質な文具に加えて、プチハッピー文具市場が創出されるなど成長し、消費者のライフスタイルは変化。文具のメディア露出が絶え間ない業界環境にあるが、オフィス用品市場は衰退しており、主要取引先3社も直近では減益」など、今後も順風満帆とはいかない見通しを示した。

 また、「アマゾンや文具DSの台頭により、メーカーは安売りがもたらす負のスパイラルに直面している。それにより、商品イメージやブランド価値が低下、商品ライフサイクルは短くなり、新たな製品開発を迫られる。その結果、現場が疲弊して付加価値が低下し、投資回収もおぼつかなくなる。現状は、正価、量販、文具DSの3チャネルによる一物三価に陥っている。このままでは、正価販売店がショールーム化し、消費者にはブランドに対する疑心暗鬼を生み出してしまう」と語気を強めた。

 その上で、安売りに対して消費者行動を変えることができた他業界の成功事例を交えながら、MDSにできることとして、「MDノウハウと物流機能をフル活用し、最適な売場に最適な商品の導入を支援」と「メーカーへの情報提供、タイアップを強化し、売場・消費者に近い商品開発の支援」の2点を上げ、今後の方向性として「商品特性に応じた販路、流通戦略。正価で満足いただけるブランドの確立。高付加価値、高価格の商品提案」に取り組むなど、メーカーのブランド、マーケティング戦略を支援させていただきたいと協力を求めた。

 今期は、売上高102億1000万円(前年比2.8%増)、経常利益1億1000万円(同120%増)を見込む。

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