サンスター文具(伊藤幸信社長)とバンダイグループのセイカ(桃井信彦社長)の文具メーカー2社は、15日台東区のサンスター文具本社で会見し、来春に向けて事業統合で合意に達したと発表した。最終決定に向けての協議を継続し、3月の統合を目指す。
会見には、サンスター文具伊藤社長、小林大地副社長、小林英三会長、セイカ桃井社長らが出席。伊藤社長は、「春先から桃井社長と業界の展望を話していく中で、大いに共感する部分があり、一緒にやっていこうという気持ちになった」と語り、業界再編が進む中で、さらに統合するメーカー数が増える可能性についても言及した。桃井社長は「3年半前に文具業界に入り、この業界の生産性の低さが気になっていた。魅力ある人材を迎えるためにも、ひとつの結論として今回の同意に至った」と経緯を説明した。
2社は業界ではいずれも歴史あるメーカー。しかし、少子化、原材料高騰や消費構造の変化が顕著となり、さらに得意先である大手小売りの統合も進む中、ある程度の規模により生産性を高めないと生き残れないと判断、事業統合を図り、文具業界のキーカンパニーを目指す。
計画では、サンスター文具株式会社が新割分割を行い、企画・製造・販売を行う新会社を設置。その際、存続会社のサンスター文具株式会社を、サンスターホールディングス株式会社に、新設会社をサンスター文具株式会社に商号変更する。その後、2009年3月1日をめどに新設のサンスター文具が、セイカを吸収分割により、事業統合を行う。
最終的に統合したサンスター文具に対して、サンスターホールディングスが66.6%、バンダイが33.4%の出資を検討する。新会社の社長にはサンスター文具伊藤社長、副社長には、セイカ桃井社長と小林大地氏が就任する予定。
サンスター文具は幅広い層の文具やアイデア文具に強く、セイカは紙製品やキャラクター文具で幼児マーケットに強いことから相互補完ができる、とみられる。
サンスター文具の2008年6月期売上高は90億円、セイカの2008年2月期売上高は31億円、社員数はサンスターが166人、セイカが53人で全員が新会社へ移行する。また本社所在地や商品ブランド等の詳細は今後詰める。
上場企業のバンダイナムコホールディングスに配慮して、午後3時から会見した。
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2008年10月15日
サンスター文具とセイカ 来春に事業統合へ
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