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2014年10月09日

結婚式はおもてなし重視へ 手作り品も多く 結婚式トレンド事情

東急ハンズ新宿店ではウェディング関連商品を8階に集積

6種類のテーマで用意したカタログギフトを持つ二宮養成さん

 2011年3月の東日本大震災以降、多くの人が家族や友人との絆をより重視するようになった。結婚式は世相を反映するとよく言われる。映像を使った楽しい余興やサプライズ演出…。最近の結婚式は、大掛かりな演出よりも、家族や友人など招待客への心のこもったおもてなしを重視する式に変化している。

 リクルートが発行している結婚情報誌「ゼクシィ」は毎年、結婚のトレンドを全国や地域別で調査。ゼクシィ結婚トレンド調査2013(全国での推計値)では、「招待客1人あたりの挙式、披露宴・披露パーティ費用」は平均5・5万円、「招待客1人あたりの料理、飲み物費用の合計」は平均1万7700円と、この7年で最高額となり、招待客へのおもてなしの志向が強まっているという。家族や友人に感謝の気持ちを伝えたいという新郎新婦が多く、結婚式は「おもてなしの気持ちが通い合う場となっている」としている。

 おもてなし重視の傾向は、料理だけでなく、招待状やウェルカムボードなど招待客の目を楽しませるアイテムにも見られる。同調査(全国での推計値)では、招待状などのペーパーアイテムについても調べている。印刷や宛名書きに手間のかかる招待状では、「会場または会場の提携業者に頼んだ」が61・ 6%と最も高いものの、手間を惜しまずに「手作りした」と答えた新郎新婦も30・2%と約3割を占めた。オリジナリティがよく表れるウェルカムボードなどウェルカムアイテムでは、手作り派が59・5%に上り、手作りのアイテムで招待客を歓迎したいという新郎新婦が過半数以上いることを示している。

 ウェディング関連商品を扱う東急ハンズ新宿店(東京都渋谷区)でも、手作りで作るアイテムが人気だ。ウェルカムボード作りなどに使うアルファベットの文字パーツや花の飾りなどがよく動いているという。同店営業管理課販売促進の二宮養成さんは「以前は大人数の結婚式で準備に追われる人が多かったが、現在は結婚式自体が小規模になり、おもてなしに手を掛ける人が増えているのではないか」と分析。「オーダー品よりもコストを押さえたいという面はもちろんだが、元々ハンドクラフト好きの方など手作りに関心のある人が結婚式でも手作りアイテムに挑戦しているようだ」と二宮さん。

 同店でも展開し、引き出物で数多く扱われるカタログギフトにも変化がある。従来のように一般的な品物の中から選ぶカタログとは違い、グルメや自分磨きなどテーマを絞ったカタログや、クルージングやエステなど体験型のイベントを提供するカタログギフトに人気が集まっているという。二宮さんは「いろいろと工夫して自分たちらしい結婚式にしたいという新郎新婦が増えているのではないか」と話す。

 派手ではなくとも、おもてなしやオリジナリティを込めた結婚式のアイデアが広がっている。(月刊「BUNGU TO JIMUKI」2014年10月号に掲載)

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