ロフト(東京都千代田区)は、既存の「ロフト」業態とは異なる新業態を開発した。核となるのは文具。消費者から見れば、都心型文具店の最新形ともいえる新店舗を訪れた。
大型連休中の4月30日午前11時、新業態「SELF & SHELF LOFT(セルフ アンド シェルフ ロフト)」の1号店が、文京区の東京ドームシティラクーア3階にオープンした。連休中に加えて、東京ドームで人気グループのライブが行われるためか、多数の来店客で賑わっていた。
「SELF & SHELF LOFT」は、これまでの領域や機能用途での売場区分ではなく、「多忙な都会人が気軽に立ち寄れる文具をメインとしたゼネラルストア」として、ターゲットのイメージを「都会で暮らす20代後半の女性」とし、??ON(仕事・勉強などの時間)、?¢MOVE(移動の時間)、?£OFF(リラックスする自分の時間)のそれぞれの時間に使うアイテムを、文具を核に編集し提案する。1号店は営業面積約37坪で、文具が全体の65%を占めるという。
品揃えの核となる文具は、ロフト業態で文具の販売額が最も多い池袋ロフトの品揃え(取扱い5万SKU)の中から、可能な限り機能・用途を補完しながら6千SKUに絞り込み、マーケットの顧客ニーズに合わせた品揃えを行う。文具の絞り込みについて、「売れ筋だけに絞り込むのではなく、機能での欠落がないように配慮した」(同社)とし、例えば消しゴムでは約20アイテムが揃う。
更に、ロフトの魅力の一つでもあるギフトや季節の商品を取り扱うコーナーを作り、季節ごとに店頭の表情を変えていく。取材時には和風商材やピクニックグッズが入り口前のイベントコーナーで展開されていた。
□ 新業態開発の背景 ■
ロフトは、1996年の分社後、積極的に店舗を拡大し、現在83店舗(2013年3月末日現在、FC含む)を展開する。特にここ数年は、営業面積300坪前後のコンパクトタイプの店舗の出店が多かった。
一方、「SELF & SHELF LOFT」1 店舗あたりの取扱いアイテム数は8千SKU、営業面積は約30~60坪と、今までにない小型店舗となる。参考までに既存ロフト業態で最も小さいタイプの店舗類型・ミニロフトは、取扱いアイテム数1万5千SKU、営業面積約100坪だ。
新業態立ち上げの理由は、活発な都心部の開発が背景にある。東京都心では駅直結のビルや駅ナカでの商業施設の開発が進んでいくにつれて、既存のロフト業態とは異なる1店舗あたりの売場面積が50坪未満の出店要請が増えてきた。これに対応すべく新業態により、異なるマーチャンダンジングやオペレーション、店舗環境を含めた新しい雑貨業態を作りあげた。そのため、店舗内外装は白を基調とし、制服もグレーにするなど、ロフト業態を想起させる黄色とは変えている。
同社は東京ドームシティラクーア店を皮切りに、今秋さらに都心部に1店舗を出店、新たな業態のフォーマットを確立させ、来年度以降多店舗出店する予定だ。
ちなみに「SELF & SHELF LOFT」名称の由来は、Self(私)とShelf(棚)から、自分のためのものが置いてある棚という意味。
<「SELF & SHELF LOFT」1 号店 概要>
店舗名 SELF & SHELF LOFT 東京ドームシティラクーア店
所在地 〒112-0003 東京都文京区春日1丁目1-1 東京ドームシティラクーア 3F
営業面積 約37坪
開店日 2013年4 月30日(火)
営業時間 11時~21時
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2013年05月01日
ロフトが文具を核にした小型店を開発 1号店を東京ドームシティに開店
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