青森県八戸市に文具店2店舗を構える、アダチ(安達春芳社長)が7月27日に青葉店を同市内住宅地の売市地区に移転し、売場面積約125坪の「売市店」をオープンした。全国規模で展開する販売店オープンが主流となる中で、個人経営ではチャレンジとされる売場面積100坪強の文具専門店オープンに注目が集まっている。
新店はオープン以来、約9万人の商圏内人口の中で、平日客数は300人、土日は600~700人と好調に推移している。客層はニューファミリー層を中心に、若い男女、高齢者、会社員など非常に幅が広く、また通路幅を狭い所でも1200ミリ確保したため、車いすでの買い物客も来店する。
新店のコンセプトは「文具はおもしろい」。
このコンセプトは3年前に2店舗ある中の、八戸湊高台店の看板表記に採用し、それ以来客数が大幅に増加。一方、旧店舗の青葉店は国道沿いから1本入った判りづらい立地と店舗面積31坪という窮屈な店舗のため、自社のチラシや店内の空間演出、いわゆるVMDを駆使しても、売上成果として表れにくい店舗だったという。
そんな中で同社は、自分たちが考えている理想の店舗をイメージしつつ、最良の立地とめぐり合い、売市店をオープン。店舗は居抜き物件で建物を安く購入することができた分、内装にこだわった。店内はワクワクする空間を演出するために、全体的に白くなりすぎない様に、床と壁を装飾してもらい、やわらかいイメージにした。また照明は壁面照明以外、外と中はすべてLEDを採用することにより電気代の削減と省電力化を実現した。什器は見通しが利くように高さを1500ミリで統一して、見やすさも心がけ、陳列商品の高さも統一した。
店舗オープンまでの同社の役割担当がはっきりとしていた点も、スムーズなオープンを後押しした。
新店を企画する段階で、安達社長はじめ安達康裕専務、安達明美売市店長が各々の役割を明確にし、日本全国の有名文具専門店、SC等を入念に視察の上で自社のコンセプトを固めた。社長は融資交渉と資金計画、専務は店舗デザインと店舗内外PR担当、売市店長は陳列商品と棚割り、人材の育成と採用とそれぞれが得意な分野の経験と知識を活かし、新店に総力を結集させた。
また社外の役割として、店舗の設計・開発については地元の建設会社と東京エコール東北営業部・販売店支援室が協力し、ニーズに沿った提案で完成に至った。
同社は小さな地域の大きなお店、地域に密着した品揃えで文化向上に貢献する文具店を目指し、今後も来店客をわくわくさせる企画や仕掛けを定期的に行っていく。
【アダチ売市店 概要】
所在地 青森県八戸市売市3-1-3
スタッフ数 9名(売市店)
売場面積 約125坪(410平方??)
営業時間 午前9:30~午後8:00 店売販売のみ
1日平均客数平日300人 土日600~700人(予想人数)
駐車台数25台
基本コンセプト “文具はおもしろい”
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2012年08月28日
「文具はおもしろい」コンセプトに 青森八戸市のアダチが125坪の新店
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