LIHIT LAB.(大阪市中央区、田中経久社長)が、今年1月に発売した、「Avanti スケジュールファイル」(2310円)が好調だ。地道にユーザーの声を聞き取り、「なるほど」と消費者に思わせる機能性の充実が大きく、テレビでの取り上げが続いており、ここにきてにわかに脚光を浴びている。
スケジュールファイルは、31仕切りだけで、全ての予定を整理する「日付管理方式」を採用したファイルだ。
同ファイルは、「その日」に忘れてはいけない書類を1日~31日まで一日ごとの時系列で管理できる新しい発想のビジネスツール。使い方は簡単で、その日のインデックスシートの間に挟むだけで書類の整理が素早くできる。
同社販売計画部の鎌田知生氏は、「当初、多忙な企業エグゼクティブのスケジュール管理などアッパークラスのユーザーを想定していた」という。確かに落ち着いた雰囲気の表紙カラーは黒で、価格もそれなり。
ところが発売してみると、ホテルの宴会場や美容院などが購入していることがわかった。これには共通項があり、「第1に日付で顧客管理をしている仕事、次に共通の書式フォーマットがあること」(同氏)。しかしファイルとしては高めな価格ながら、主婦もデイリーでレシートなどを保管するのに買っていくという。
ただ、31仕切で管理するツールというなら、過去にもあった。この後の工夫がこの製品の売りでもある。
それは、ファイルから抜け落ちにくい製本タイプを採用したこと。A4書類から、メモやハガキなどを一緒に整理できるため、デイリー業務など様々な用途に活用ができ、クリヤーファイルよりも断然使いやすい。
さらに空気抜き穴があいているので、書類がくっつかない。
その証拠に、「クリヤーファイルには入れにくい障害のある方からもこれは入れやすい」と感謝の声が同社に届いたという。
こうした商品企画の確かな見立てと細かい工夫に、今年4月には、大阪のFMラジオ「FM802」で紹介、さらに6月30日にNHKテレビ『おはよう日本 まちかど情報室』で紹介されたところ、番組を見た視聴者から、「どこで買えるのか」など問い合わせが東京、大阪で50件以上にのぼるなど人気が急上昇し、当初想定の4倍を予定するという。(全文を月刊「BUNGU TO JIMUKI」09年8月号に掲載)
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2009年08月26日
なるほどと思わせる機能 はさむだけ、でも落ちない 目標4倍のヒット…LIHIT LAB.「スケジュールファイル」
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