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2009年02月06日

仕掛けることの大切さ 都内の文具専門店に聞く不況対策

デモを行うと、人が人を呼ぶのだ

「YOKOSO!JAPAN」にはセーラー万年筆も参加

 不況、不況の大合唱で、財布のひもが堅くなった個人消費。北風と太陽ではないが、消費者の財布を開くにはどうしたらよいのか。都内の文具専門店に聞いた。

 「仕掛けることですよ」と、MDAYSカレッタ汐留店の寺沢祐一店長は即答してくれた。

 カレッタ汐留店は複合型商業施設カレッタ汐留の地下1階にある。上階層にある電通本社のオフィスワーカーを中心に、国内外からの観光客、周辺の企業、劇団四季の観客など多彩に集う。

 訪れた日も、店頭前でステーショナリーのデモ実演を行っていた。内容はエセルテジャパン(東京目黒区)のシールメーカー「ザイロンX150」。一目で見て、何に使う商品かわかる人は少ないはずだ。X150はお気に入りの写真や切り抜きさえあれば、何でもシールにできてしまう優れものなのだ。

 今回が初めてのデモというエセルテ営業の皆木孝之さんが、店舗前の通行客に向けて声がけを行なう。平日の昼時なので、首からIDストラップを下げたワーカーが多い。モノがモノだけに女性客が多いが、エックスの形に興味を持つ男性もいて、「娘のために」と、30代のビジネスマンが買っていた。結局、目標には届かなかったが、90分あまりで7台が売れた。1台の価格は税込1575円だ。

 寺沢店長は、店頭でプロモーションを行うことの大切さを話す。「文具店では、お客様とコニュニケーションをとって説明しないと、何に使うのはわからない商品もある。デモを行うことで、そのきっかけ作りができる。最大の敵は、こんなのやってもダメでは、という固定観念です」。

 同店では、昨年秋から年末にかけて、クリスマス柄のトイレットペーパーを予想を超える540個販売した。2個で399円の品。これは同店のWebサイトからも仕掛けた。

 今、力を入れているのが、日本に海外からの観光客を呼び込む国家的プロジェクト「YOKOSO!JAPAN WEEKS 2009」(1月20日~2月末)。カレッタ全体でもキャンペーンを行っており、同店でも通路側のエンドゴンドラ1本を使って、ポストカード、置き時計、キーチェーンクロックなどを展開する。

 冒頭のシールメーカーについて、寺沢店長は「今度はバレンタインデーの前と、ホワイトデーの前に各1回デモを予定しています」という。

 厳しい時代、待ちの姿勢から、自ら情報発信を行なうことの必要性を感じた。

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