渋谷区広尾で創業、現在も同所を本店とする奥本いろは堂(奥本祐二社長)の創業100周年記念祝賀会が、10月17日午後6時から千代田区紀尾井町のホテルニューオータニで催され、生産、流通のトップなど121名が招かれ、和やかな雰囲気のパーティとなった。
同社は1914年(大正3年)現社長の曽祖父にあたる奥本徳次郎翁によって創業された。店名は親交のあった近代日本児童文学史を拓いた児童文学者「巌谷小波」氏が発案、物事の初めの一歩という意味から「いろは堂」とした。
1932年(昭和7年)に2代目奥本徳義氏が、1981年(同56年)に3代目奥本秀也氏が、そして2009年(平成21年)に現裕二社長が4代目を継いだ。この間、関東大震災、第2次世界大戦、オイルショック、バブル崩壊、東日本大震災と多くの戦禍災害に見舞われたがトップと社員、取引先の支援で乗り切った。
戦後1946年(昭和21年)に現在の広尾商店街(広尾5丁目)に移転、2002年(平成14年)5階建て本店ビル(広尾スカイビル)を竣工、2009年(同21年)には外商部ビル1階に雑貨店「Neo Blue」をオープン、同年東京女学館内に売店出店、2012年(同24年)には大田区北千束に「大岡山店」を開店し、幹部社員を経営にあたらせるなど、店舗と外商、通販を含めバランスよく順調に伸ばしている。
パーティは初めに奥本祐二社長が挨拶、創業以来の沿革にふれ堅実を旨として今日まで継続伸長できたことは多くの方々の賜物と感謝し、さらなる社業の隆盛を誓う言葉で結んだ(別項)。
全列席者を代表し、エコール流通グループ長谷川豊会長が、同社創業100年の業績を時系列で紹介、その時代時代の潮流に添った事業展開、および奥本秀也会長の時代系譜で佐渡本間家からの出自など、また奥本会長の兄弟が大手ゼネコンと金融機関を代表した人物であることなどを披露した。
続いて文具ユニオン長老の吉田修造氏の発声で乾杯、開宴。奥本会長と社長がテーブルを回り、出席者全員と記念撮影など、きめ細かな感謝の挨拶を繰り返した。
同日は、大手文具、紙製品、事務機器、オフィス用品関係を代表するメーカー、商社と同社が加盟する文具ユニオン加盟店の同業者友人など業界に絞った招待客だった。
この日のエンターテインメントは人気のマルチタレント団しん也さん。お得意のジャズシンガー、コメディアン、内外の声帯模写などで会場を沸かした。奥本いろは堂の全社員も列席した100周年記念のパーティは、ソフトで賑やかな空気の中で、午後9時奥本秀也会長の謝辞でお開きとなった。
奥本祐二社長の話=「1914年、現在の渋谷区広尾1丁目で文房具店を開業したのがスタート。じらい4代にわたって家業を維持育ててきました。この100年間の変化は非常に大きく、そのたびに皆様に支えられ、社員のがんばりがあり、私たちは力を合わせ懸命に守り、本日無事100年を迎えました。私は中学でサッカー部でしたが、コーチから『良いパスはよいパスでかえってくる、日々の練習が大切に』と教えられました。これからもメーカー、卸、同業の皆様に良いパスを出し続け、ともに成長していけるよう努力していきます」
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2014年10月20日
激動100年を4代にわたり乗り切る 広尾の奥本いろは堂が創業100周年
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