カシオ計算機とグループ会社のLibry(リブリー)は、教科書を発行する4社の数学問題をクラウド上で選択・編集し、試験問題や補助教材を作成できる「Libryプリント作成ツール Q.Bank(キューバンク)」を2026年3月から提供すると発表した。
昨今、2019年12月に文部科学省が提唱した「GIGAスクール構想」やCOVID-19の影響により、急速に教育のICT化が進んでいる。
今年2月に同省がデジタル教科書を正式な教科書として2030年度から使用する方針を掲げ、来年4月に高等学校の教科書が4年に一度の改訂時期を迎えるなど、教育に必要不可欠な教科書でも今後改革が実施される。
今回の「Q.Bank」は各出版社の多種多様な問題を横断して選択・編集し、オリジナルの試験問題や補助教材が作れるプリント作成ツール。
現在、問題提供が決定しているのは、数学の教科書を発行する実教出版、新興出版社啓林館、第一学習社、東京書籍の4社。
高等学校教育において、複数の出版社の問題が利用できるプリント作成ツールは「Q.Bank」が初めてとなり、2027年3月までに収録される問題数は8万問を超える予定で、その後も継続的に問題が追加される。
リブリーが保有する問題データベースを活用し、「Q.Bank」のクラウド上に各社の教科書・問題集・参考書などに載っている数学問題を集約。一方、カシオが関数電卓やICT学習アプリ“ClassPad.net(クラスパッド ドット ネット)”で培った数式入力を始めとした数学ツールの技術を、問題を編集する「エディタ機能」に応用する予定。
学校の先生を始めとしたユーザーは、異なる出版社の問題を組み合わせ、授業のスタイルや生徒にあわせて個別最適化した問題を作れるだけでなく、煩雑なプリント作成業務において時間短縮や効率化を図れる。
また、作成した問題やプリントをアップロードして他のユーザーと共有できる「問題シェア機能」によって、先生同士でノウハウを共有することも可能だ。
今後は提携する出版社の拡大や、数学だけでなく他科目の問題、来年度から全国学力調査において一部の学年科目で導入される「CBT」(Computer Based Testing)に向けた機能の追加など、より一層サービスの向上を目指し順次対応していく。
4月10日の発表会で、カシオ計算機の佐藤智昭教育BU 事業部長は「世界の試験方式はCBTが主流となりつつある。日本では従来の紙のテストがほとんどだが、教育の現場では求める声が増えており、当社の取り組みは将来のCBT化に対して貢献できると思う」と話した。
カシオの「クラスパッド ドット ネット」とリブリーの「Libry」は、合わせて815の教育現場(2024年3月時点)で導入されている。
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2025年04月10日
カシオ計算機とLibry 学校向け新サービスを発表
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