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2018年10月26日

ショウワノート中条社長が方針説明 「水平ノート量産化が最大の使命」

前列中央がショウワノート片岸会長、右が中条社長、左がショウワグリム邱社長

 ショウワノートとショウワグリムのショウワグループは、10月24日午前、東京中央区のロイヤルパークホテルで、業界誌紙懇談会を行い、新体制を含めた現況報告と方針について説明した。

 ショウワノートは今年9月、北陸銀行出身の中条宏志氏が代表取締役社長に就任した。

 最初に、片岸茂会長は「9月の株主総会で中条新社長を発表した。私は一昨日で64歳になり、49歳で社長就任してから、今年7月で15年目を迎え、高岡新工場の落成、ショウワノート70周年を区切りとして迎えた。まさか14年も社長職を続けるとは思いもしなかった。周りからは早いとか、もっとやったらと言われたが、元号も変わる。今の文具業界は大変流れが速く、キャラクターも学習帳ビジネスも流れが速くなっている。新社長は業界での経験は3年ほどだが、逆に従来の慣習にとらわれずにチャレンジして、バランスを考え会社を大きく変えてくれると確信している。キャラクターにヒットがない中で、キャラに頼らない商品開発をしていかなければいけない。高岡工場に水平開きノートの新マシンを導入したが、現在もう少し調整をしなければならない。水性開きノートの量産化により、第2のショウワノートのスタートになるのではないか。環境としては物流費と原材料費の高騰が経費負担となっている。商品値上げではなく、各流通の方々にご負担をいただくことで、末端の方々に迷惑をおかけすることのないように努めていきたい。新体制がショウワノートの復活になるようにしていきたい」と述べた。

 続いて、中条新社長は「大変な大役を引き受けることになった。精一杯頑張っていきたい」と前置きして自己紹介し、「世の中は東京五輪を2年後に控えて景気はいいと言われているが、当業界は少子高齢化、人気キャラクター不在、100円ショップの存在感などの要因もあり、ちょっと違うと感じている」。

 「その上で、基調方針である『常識に拘泥されないアイデアと努力』を元に、当社の強みである学習帳を守り抜くという決意でいる。そのためにもエンドユーザーが何を望んでいるのかをとことん追求していく。今期も7月からはや4か月が経過。まず、二つの方針をあげたい。一つ目は、ショウワノートオリジナルのインフラを作っていきたい。好調な塗り絵セクションやみせトートは、キャラクターの強みに加えて、お客さまの声を反映させた機能性があるから支持されている。中でも高岡工場をいかに活用していくか。水平開きノートの量産体制を整えていくことが最大の使命。その付加価値をユーザーに提供し喜んでいただくことで当社の成長にも繋がる」。

 「もう一つは海外への販路。日本の商品はインバウンドも含めて海外市場で高く評価されている。その地域の嗜好にあった商品を提供することで可能性が出てくる。中国やタイではドラえもんが大人気で、新たな販路を強化していきたい。産業観光にも力を入れたい。新工場ではHPから予約して一般の方も見学できる。ジャポニカ学習帳の表紙を600枚以上集めたタイムトンネルや地元出身の藤子・F・不二雄や写真家の山口先生の紹介など、楽しめる見学コースが期待されている。地域社会に貢献し、富山県からもショウワノートをPRしていく。また働き方改革については、単に休めばいいとか、残業するなというのではなく、当社の実情に合わせたもので、社員が毎日出社して楽しめることが真の働き方改革であり、ひいては優秀な人材確保に繋がると考える」と述べた。

 最後にショウワグリム邱社長は、「7月1日から28期に入り、私を含め3名の取締役で進めていく。持続的な成長をするためには社員の育成が必要。一方で要である売上は計画通りにいかず苦戦している。キャラクターを商品化しても期待通りの結果になっていないのが実情だ。この1年間、私は1000枚以上の折り紙を折ってきた。折り紙は単純だが奥深いもの。根気のあるなしで作品のクオリティが変わってくる。また紙質を変えることで、インテリアにもなる。8月の秋冬コレクションでは、折り紙のポテンシャルを知ってもらうべく、グリムギャラリーを設置したところ、とても良い評価をいただいた。商品価値を高めていくためにもコト売りに少しでも近づきたい。これからもいろいろな所で見ていただけると思う。今後もグリムを引っ張って行きたい」と述べた。


●当日紹介の役員(敬称略)

【ショウワノート】

【代表取締役会長】片岸茂(総括(版権部))【代表取締役社長執行役員】中条宏志(総括(管理部・総務部・物流部)新)【取締役執行役員】谷口晴久(営業本部)【取締役執行役員】島哲雄(開発部)、川崎八寿雄(企画部・購買部・高岡工場 新) 【監査役】金田栄悟【執行役員】橋邊吉成(事業戦略室 新)、邱五美(関連会社出向)、氷鉋富雄(関連会社出向)

【ショウワグリム】

【代表取締役社長】邱五美(総括(生産部・企画部・管理部)【取締役】林義則(営業部・物流部)、島哲雄(開発部) 

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