三菱鉛筆(数原英一郎社長)は、工業用薬剤メーカーの第一工業製薬(京都)との共同開発で、植物由来の次世代素材として各産業で用途開発が進んでいる「セルロースナノファイバー」を新規ゲルインクボールペン(製品名:ユニボール シグノUMN-307)のインクに増粘剤として採用し、世界初の実用化に成功した。
採用した増粘剤は、セルロースナノファイバーの中でも、極めて繊維が細かいグレードの「セルロースシングルナノファイバー」(製品名:レオクリスタ)。
「ユニボールシグノUMN-307」 は、三菱鉛筆が2015年3月から北米地域で先行発売し、速書きでもカスれない安定した描線が“SKIP FREE(スキップフリー)”と評価され、好評を得ている。このたび欧米での本格展開に向け増産体制を整え、2015年9月から販売地域を欧州に拡大する。
同社は、ゲルインクボールペンにおける理想的なゲル化剤としていち早くレオクリスタの機能に注目し、2013年6月から実用化検討を進めていた。
インクに配合することで、速書きや左書きなど様々な筆記状況においても適切に粘度が変化し、筆記描線がカスれにくい・ボテにくいといった安定した筆記描線と、低粘度のインクのなめらかな筆記感が得られる。
筆記具開発で培った超微粒子顔料分散技術の応用により、極めて細かな繊維であるセルロースシングルナノファイバーをインク内に均一に配合し、かつ安定状態を保つ技術を確立し、世界で初めての実用化に至った。
「UMN-307」は黒赤青の3色、ボール径は0.7と0.5ミリ。北米現地価格は2ドル。
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2015年09月27日
三菱鉛筆、次世代素材の世界初実用化に成功!欧米で本格展開へ
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